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[ライトノベル]やはり雨は嘘をつかない こうもり先輩と雨女(★★★★☆)

   

私の誕生日の前日、おじいちゃんは危篤に陥った。肌身離さず持っていた写真は、私の生まれた日に撮影された心霊写真めいたものだった。しかも「五色の雨の降る朝に」という謎の書き込みが。かわいがられた記憶はないけれど、写真に込められたおじいちゃんの想いを知りたくて、雨の日にしか登校していない雨月先輩に相談を持ちかける。これは私が雨を好きになるまでの物語。
梅雨の湿った季節に読むのにぴったりな一冊。雨に関する言葉が約1000もあるなんて知らなかった、雨月の雨について語る際の生き生きとした様子が文章越しからも伝わってきました。祖父が名付けた「五雨」という名前の謎、無愛想だけど五雨への愛情がたっぷり込められていてほっこりとした内容になっていました。
そしてこの話の核でもある雨月の正体に纏わるエピソードが一番面白かった。雨月のミステリアスな存在がこの作品のキーポイントでもあるので。雨月が雨の日にしか登校できない理由には納得、五雨と雨月にはこんな繋りがあったんですね。五雨も雨月のお母さんも良い人だな。自分を責める五雨を慰める雨月の言葉はプロポーズにしか聞こえなかった(笑)いつか雨月と五雨が晴れの日も一緒に歩けますように。