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救世の背信者2

   

救世の背信者2 (講談社ラノベ文庫)

《あらすじ》
人類の天敵である星喰いが湯水のごとく湧き出る災害―大湧出。それが芽深市を襲ってから、既に二ヵ月ばかりが経った。傷は深かったものの、復興は順調に進んでおり、芽深市は以前にもまして多くの錬金術師が集まる錬金術の最前線になっていた。そして、夏へと移り変わりつつある季節の中。かつて人類最高峰の錬金術師―達人として活躍していた三森慧は、今は相変わらず、教師として弟子の悠里や同僚のましろ達と騒がしい日常を送っていた。だがある日、慧とましろは何者かによる襲撃を受ける。彼らの前で形を成していく黒い泥。それがとった姿は、ましろと寸分違わぬ顔立ちで―。凸凹師弟が綴る学園異能バトルアクション第二弾!

デビューから定期的に世に送り出してくる新作・新刊がどれもハイクオリティで安心して購入できるライトノベル作家として認識しつつある。
慧の掴みどころのない雰囲気と悠里を手の平で転がして会話の主導権を握る楽し気なやり取りは、キャラクターの好感的に見せる魅力にあふれてるし、何より感情を揺さぶられてリアクションを引き出されている悠里が面白い。学園異能バトルアクションとしての物語の構成も、奇をてらうよりも手堅いものにおさまっていて、それでいて純粋に面白いと思える内容でした。

1作目の『サービス&バトラー』、2作目の『電波な女神のいる日常』、そして本作の『救世の背信者』を比較してみても、どれも大枠の部分でジャンルの違う作品群だけれど、根本的な部分では作者がもつ個性が残されているので、これからもこの作者を追い続けたくなる大きな要因です。

学園異能バトルアクションとしては、学園を感じさせる要素が慧と悠里の『教職員』『生徒』といった点しかなく、また舞台となる街などに異常事態が発生した有事の際に戦力として駆り出されるため、大々的なイベントを通じて学園要素を演出できなかったのが少し残念だったかな。挿絵を通じて悠里を含めた若いキャラクターたちの年相応のにぎやかな様子も楽しんでみたかったです。

これからも著者の今後の活躍に期待して、新作を楽しみにしていきたいと思います。

サービス&バトラー (講談社ラノベ文庫)

サービス&バトラー (講談社ラノベ文庫)

電波な女神のいる日常 (講談社ラノベ文庫)

電波な女神のいる日常 (講談社ラノベ文庫)