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双子喫茶と悪魔の料理書

   

双子喫茶と悪魔の料理書 ショートストーリー特典付き (講談社ラノベ文庫)

《あらすじ》
「だって、篝はずっと誰かのために料理をしてきたでしょう?」二年前。幼馴染みの少女・葉月から、なにげなくかけられた言葉。きっとあの時、ただの幼馴染みは、初恋の少女に変わった―。そして現在。俺はいまだ葉月に告白できないまま、葉月とその双子の妹・水希とともに、彼女たちの実家の喫茶店でバイトをしていた。そんなある日、水希が持ち出した古本から―幼女が出てきた。彼女は願いを叶える妖精キキと名乗り、強引に俺の縁を結ぼうとする。だが、キキが俺の縁を結んだのは、葉月ではなく水希の方で…!?料理と、恋と、切なさと―。喫茶店が舞台の感動ストーリー!

デビュー当時から今作に至るまで作者買いするくらいに熱心に追い続けてきたけれど、書き上げるジャンルは毎回異なっていても安心して手を付けることができるくらい安定したクオリティで作品を世に送り出してくれる。もう自分の中では『講談社ラノベ文庫が抱える中堅作家』くらい存在感のある人として認識してます。

“双子喫茶と悪魔の料理書”に登場する中心人物の人間関係を大まかに表すと『主人公と双子姉妹の幼なじみの三角関係』を妖精の不思議な力で因果を捻じ曲げたことがきっかけで、これまでの幼なじみ同士の馴れ合いから一歩進んだ恋人関係に踏み込むことでもたらされる日常の変化が切なく描かれていて心に染み入る。
わかってる、わかってるよ! 妹の水希が本当は姉が好きな主人公に向ける笑顔の端々から漏れ出る感情も、水希が本音を隠して主人公を応援する光景も。メタ思考が働いて「水希は絶対に主人公が好きなはずだ!」と勘繰って読み始めると、水希の健気さが死ぬほど辛くて、パラレルワールドでも妖精の力でもいいから報われて欲しい! そんな感情に駆られるなかで、妖精の力が介入した後の三人のやり取りを見せられると、ベタな展開だとは思えても感動を呼び起こすストーリーとしては大変に満足のいく内容だと思う。
続巻が出るか定かではないけれど、好きな作者なので是非とも期待したいです。

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